猫嫌いだった私が猫と1年過ごして得たもの

私はもともと猫があまり好きではありませんでした。

理由は「犬みたいに懐かないから」です。
自由気ままで、人間が機嫌を取っても見向きもしない。

そんなイメージを持っていました。

もし、その時の自分と話せるなら言いたい。
「それはあんたが相手をコントロールしたいと思ってるからじゃね？」と。

私の猫に対する思いは、とある猫と出会って大きく変わりました。
今日はちょっくら、その話を書いてみたいと思います。

前置きで出会ったきっかけを書いてますが、一番伝えたいことは猫と過ごすことで得たものなので、目次から適宜飛んでもらってOKです。

前置き：出会いは突然に

まずは黒猫と過ごすようになったきっかけです。

一言で言うと、「野良猫が家に住み着いた」です。
まるでヒモのように(笑)

去年の夏、2022年8月22日の夜こと。
一人で散歩をしていると、駐車場で1匹の黒猫と出会いました。

野良猫は、10匹中10匹が近づくと逃げます。

どうせ逃げるだろうと思いながら私はその場でしゃがんで、その黒猫を見つめました。

すると、「にゃ〜」と鳴きながらそばに近付いて来るではありませんか。

珍しいと思い、しばらく撫でてやりました。

さぁ帰るか。と思って歩きだすと、なんとその黒猫はしっぽを立てて、鳴きながらついてきます。

ちょっと歩いて振り返るとついてきて、横断歩道も渡ってきて…

ついに家の前までやってきました。
（ガレージから自宅まで、距離にして200m程はあったかと思います）

それからすぐにドンキホーテまでエサやらを買いに行き、家の前に置いて一晩寝ました。

朝起きて外に出ると、エサは無くなっていましたが、黒猫の姿もありませんでした。

どっかに行っちゃったか。そう思った時に、黒猫はまた家の前に現れました。

勝手口を開けますが、さすがに警戒して家の中には入りません。（しかも1回シャーされた）

暑い日々だったので、水とエサを勝手口に置く日々が何日が続きました。

新たにドンキで猫じゃらしを買って勝手口で誘導すると、家の中に入って来ました。（あっさりw）

もしかしたら迷い猫かもしれないと思い、ひとまず警察と保健所に連絡をして特徴を伝え、ドンキで買ったゲージに入れて動物病院に連れて行くと、「おそらく野良猫だと思います」との見立て。

・爪が切られていないこと
・去勢がされていないこと
・平均的な体重よりも痩せていること

これらが判断理由でした。
ただし、ここまで警戒して暴れないのは、もしかしたら過去に飼い猫で、捨てられた可能性もあるかもしれないというのが先生の見解でした。

飼い主さんが見つかれば良いなという思い半分と、見つかったらそれはそれでちょっと寂しいなという思い半分。

日を追うごとに黒猫との距離は縮まっていき、警戒せずに家の中にも入るようになりました。（ただし、トイレはなかなかしてくれずにうるさいくらい鳴いて外に出たがるので、適度に出してました）

そして気がつけば3ヶ月が過ぎて、無事に(？)飼い主も見つからず、家族になったのでした。

猫と過ごすようになって私が得たもの

前置きが長くなりましたが、今回お伝えしたいことです。

もし、猫を飼ってみたい。でも命を預かるということだから気が引けるという方のために、猫と過ごすことで得られることを書きたいと思います。

後半では、大変なことも書くので併せて参考にして頂けると幸いです。

まずは、得たもの（メリットともいう）です。

・癒しと笑顔
・思いやる気持ち
・相手を変えようとしない気持ち
・もっと自由に自分主体に生きて良いという考え（←個人的にこれが一番大きい）

癒しと笑顔

思ってる以上に猫は可愛いです。
耳がポイントなんかなぁ。
後ろから見る姿、夜になってクリクリになる黒目、甘えた鳴き声、ゴロゴロ音、肉球。

あげ出すとキリがありません…

後ろ姿でさえも可愛いってどういうこと？

ちゃんと表情があって、不機嫌な時は目つきが悪くなるし、安心してる時は無防備になるし、想像以上に人間の言葉も理解してます。

猫を撫でているだけで、幸せホルモンのオキシトシンが分泌されると聞いたことがありますが、これはまじだと思います。

いろんな表情を見せてくれる中で、いっぱい笑かしてもらい、辛い・悲しいと思う時間が格段に減りました。

思いやる気持ち

自分より小さくか弱い存在をお世話することで、思いやる気持ちと言いますか、慈悲の気持ち（？）が湧いてきます。

これは、もしかしたら子育てと似ているのかもしれません。（私は子育ての経験がないので想像ではありますが…）

時々、鳴き方の感じから「これ、絶対『うっせぇクソババァ』って言ってるなぁ〜」って時がありますが、いかんせん鳴き声が可愛い「にゃ〜」なので、許せます（笑）

これがもし言葉を話せて「うっせぇクソババァ」と聞こえてたら、喧嘩になりそうですが、喧嘩になりません…

トイレの掃除もご飯の準備も、人間と違って成長と共に出来るようになるわけではないので、手がかからなくなるということがありません。

だからこそ、ずっとずっと可愛いのかなと思ったりしてます。

相手を変えようとしない気持ち

私はこれまで、どこかで相手や状況を自分の思い通りにコントロールしたいという「驕り（おごり）」があったんだと思います。

だから自分の思い通りにいかない時、すごくストレスを感じていました。

「人生、うまくいかないことの方が多い」

そう思いつつも、どこかで自分主導で居続けたいと思っていたんだと思います。

でもね、猫はまじで自分の思い通りにいかない！（笑）

来てほしい時に来ませんw

そしてどうでも良い時に寄って来ますw

でもそれがまた可愛い！！！

猫と過ごす時間を通して、相手の好きな様にさせてあげることを学ばせてもらいました。

そしてありがたいことに猫だけではなく、人間に対してもそう思えるようになりました。

もっと自由に自分主体に生きて良いという考え

得たもので、個人的にこれが一番大きいです。

猫は自分の生きたい様に生きてます。

食べたい時に食べて、寝たい時に寝る。甘えたい時に甘えて、甘えたくない時は甘えない。

猫じゃらしでちょっかいをかけても、遊びたい時は全力で遊びますが、興味がない時は知らんぷり。

そこに遠慮や謙遜なんて全くありません（笑）

実にシンプルなんですが、それが自分勝手に見えるというよりも、何て言うか「お前ももっと気を抜いて楽に自然体で生きろよ」と言ってくれてるような気持ちになって。（大袈裟かもしらんけど）

猫を見てると、「あぁ、ストレスなんて無いんやろうなぁ」って思うんです。

今までは動物の中で人間が一番幸せと思っていましたが、実は猫が一番幸せなのではないかと思うようになりました。

私は人の顔色をうかがい、断ることや受け流すことができなくて苦しんできた人生です。

でも、猫と過ごすようになって、もっと力を抜いて良いんだと思えるようになりました。

これはまだまだ練習が必要なので、猫師匠を見習っていこうと思います。

猫を飼うと大変なこと

最初に言っておきます。

メリットの方が断然大きいです。

でも、多少のデメリットもあります。

私が1年を通して感じたことをまとめます。

・お金がかかる
・長期で家を空けれない
・家も服も毛だらけになってコロコロ必須

こんなところでしょうか。

内容は文字の通りなので、ひとつずつの詳細は割愛しますが、動物病院に行くと、人間の健康保険証のありがたさを痛感します（笑）

換毛期は抜け過ぎて不安になりますw

でも、やっぱりメリットの方が比べものにならないくらい大きい。

私は小さい時から動物は金魚しか飼ったことがなかったからこそ、動物を飼うことの幸せと大変さを30代で初めて知ることができました。

まとめ：猫は人類を幸せにする

私は以前、「休日に何もしないこと＝悪」という強迫観念がありました。

人として成長出来てない、価値を生み出してない、生まれてきた意味を果たせてないのではないか…みたいに思って、たびたび自分を責めてました。

でも、猫と過ごすようになって、ただひたすら寝てる猫を見て、気が抜けました。

あぁ、ただ寝てるだけでも猫は幸せそうではないか。

日々、ひたすらに三大欲求を満たして、ノンストレスではないか。

そして、休日に猫のゴロゴロ音を聞きながら、なでなでしながら一緒に寝る時間が、これ以上幸せなことはないのではないかと思い、一緒に寝るようになりました。

猫と出会うまでは考えられなかった休日です。

生きづらさを感じていた私に、「俺を見習って生きろ」と伝えにきてくれたのかなと今では思っています。

本当にありがとう。大好き！(=^ェ^=)

おまけ：桜耳（地域猫で去勢された猫の証）になってますが、去勢されてません。これはどこかの猫と喧嘩した傷なのか、どこかで引っ掛けた傷なのか、ただの傷跡です。（動物病院の先生も苦笑いしてた）
ややこしいやつめ（笑）←それも含めてただただ可愛い